サイクル旅日記
ふれあい、自転車の旅
にほんの里100選めぐり日本一周へ

にほんの里100選ツーリング40 ▽笠沙町大当・鹿児島県南さつま市(97)

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●奄美大島古仁屋港→鹿児島本港→笠沙町大当(鹿児島県南さつま市)→吹上浜海浜公園キャンプ場

▽笠沙町大当・鹿児島県南さつま市(97)
 奄美大島古仁屋港を昨日16時5分に出港したフェリーが、予定より45分も早い8時15分に鹿児島本港に入港。船員の話だと今の時期は南風の影響で予定より早く着くことが多いそうだ。鹿児島本港からは国道225号、県道31号、国道226号を走って南さつま市笠沙(かささ)町大当(おおとう)へ。集落の入口には百万の石積み、石垣の里大当と書かれた石の標識がっている。大当は野間岳山麓から流れる大当川の河口の西側に広がる石垣と石畳の集落。境界や塀はほとんどが石垣。迷路のような路地を登るにつれ、眼下には大きく弧を描く大当海岸と沖に浮かぶ島々が望める。絶景だ。写真を撮っていると民家のなかの人と目があう。東京から自転車で来たというと、お茶でも飲んでゆけと家のなかに招き入れられる。鹿児島市内の郵便局長の永井さん。鹿児島市内に奥さんと住んでいて、時々ここに帰ってくる。普段は誰も住んでいないという。お茶、コーヒー、プリン、菓子をいただきながら話を聞く。集落の戸数は80戸。過疎、高齢化で子供の声がしなくなったという。百万個の天然石を積み上げたといわれる石垣だが、その起源は定かでない。えいえいと築かれた石垣群は総延長が1200m以上にもなるという。奥さんの趣味が陶芸で、この家には陶芸窯がありちょうど今作品をやいているところだそうだ。もう少しゆっくりしたいところだったが、ここには宿がないので失礼して、南さつま市街地に比較的近い吹上浜海浜公園キャンプ場を目指す。途中で電話予約をしておいたが、明日早朝マツクイ虫駆除の消毒がある。人体に有害なのでキャビンに泊まってください、使用料はテント1張分で結構ですといわれる。今日は大当でご馳走になったりいい日だった。走行距離88.2km。

 写真は大当の集落、海岸、集落入口、石垣。

2009年05月24日

にほんの里100選ツーリング41 ▽五和町二江・熊本県天草市(92)

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●吹上浜海浜公園キャンプ場→道の駅長島(鹿児島県)→蔵之元港→牛深港(熊本県天草市)→五和町二江(熊本県天草市)

▽五和町二江・熊本県天草市(92)
 5月25日 吹上浜海浜公園キャンプ場から長島市へ。長島はほとんど平坦なところがなく、アップダウンの連続だ。長島青少年旅行村キャンプ場で泊まろうとしたが、この時期はオープンしていない。すぐ近くの道の駅長島にテントを張る。ここは海に面し、道路を挟んで向かい側が温泉。夕日が素晴らしい。
 5月26日 道の駅長島から蔵之元港へ。ここからフェリーで天草市牛深港へ。国道266、389号を走って二江へ向かうが、長島ほどではないが、やはりアップダウンが多い。二江では先ず橋を渡って通詞島(つうじしま)へ。島に渡ってすぐ海岸で魚具の手入れをしている人に話かけてみる。中本さんといい素潜り漁師をしているという。島には素潜り漁師が60人ほどいる。海草、ウニ、アワビ等採る。潜る深さは15〜20m。漁の時期は1〜9月。10〜12月は禁漁期。素潜りや禁漁期で資源を守っているのだという。次はソルトファームに行ってみる。時尾さんが説明してくれる。ここでは廃材を燃やして海水を蒸発させ、濃度を高め天然塩を作っている。次に天日塩はやさきに行く。自然食品研究会代表木口さんから説明を受ける。海水をポンプで汲み上げ、櫓の上からネットを通して循環させ、濃い塩水を作り、結晶棚で結晶化させ、脱水機にかけて製品にする。専売塩との違いはミネラルを含む量が圧倒的に多いことだという。通詞島のあと資料を送っていただいた天草市二江出張所に行くと、所長の宮本さんが連絡もしないのに待っていてくれて驚く。森林文化協会のホームページをみていて、多分昨日か今日こちらに来ると思っていたと歓迎してくれる。素潜り漁師と塩の話をすると、それではイルカウォッチングに行こうと誘われる。すぐ電話連絡して、宮本さんの運転で港へ。港では宮本さんの同級生で漁師の木口さんが漁船で待っていてくれる。木口さんは通詞島体験倶楽部代表で宮本さんたちと協力して町おこしにがんばっている。イルカは時々海上に浮かび上がってくる。餌となる魚介類が豊富なので住み着いているという。事務局が二江出張所内にある二江まちづくり振興会では、にほんの里100選選定記念として、5月31日には、100選の里を歩こう二江ぐるっとウォークというイベントを行う。こうしたイベントでまちの活性化を図っている。今日は泊まるところはまだ決まっていないというと、このあたりの民宿は魚がうまいと言って民宿に電話連絡してくれる。民宿ではたぶん宮本さんの顔だろう 、パンフレットにある宿泊料よりも安くしてくれる。料理ももちろん素晴らしい。走行距離75.98km。

 写真は通詞島、天日干しの製塩設備、二江沖から見た雲仙普賢岳、イルカウォッチング。

2009年05月26日

にほんの里100選ツーリング42 ▽神路小路・長崎県雲仙市(88)

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●五和町二江→鬼池港→口之津港(長崎県南島原市)→神路小路(長崎県雲仙市)→長崎市

▽神路小路・長崎県雲仙市(88)
 通詞島から昨日お世話になった天草市二江出張所の前を通って鬼池港へ。ここからフェリーで南島原市口之津港へ。口之津からは雲仙を通るルートと海岸線を通るルートと二通りある。雲仙ルートは上りが厳しいので、海岸ルートの国道251号を行くことにする。ところが国道251号は、島原市までは強い向かい風、時々ハンドルをとられる。神代小路(こうじろくうじ)は川と城址に囲まれ、長尾門や石垣等の伝統的建造物、水路や生垣等の伝統的環境要素が多く残っている。平成17年2月伝統的建造物保存地区の指定を受けた。このあと長崎まで走って、長崎市内のユースホステル泊。走行距離112.73m。

 写真は鍋島邸と神代小路。

2009年05月27日

にほんの里100選ツーリング43 ▽崎山・長崎県五島市(90)

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●長崎港→福江港(福江島)→崎山(長崎県五島市)→にさんさ富江キャンプ場

▽崎山・長崎県五島市(90)
長崎港からフェリーで五島列島の福江港へ。フェリーから降りると、風があまりに強いので驚く。とりあえずフェリーターミナルのなかにある観光協会で、福江島の地図をもらい、食事をしながら風向きを考えコースを検討。崎山と今日泊まろうと考えていたさんさ富江キャンプ場は追い風になるのでその方向へ向かうことにする。崎山のある県道165号はほとんどクルマが走っていない。アップダウンはあるものの強い追い風、気持よく走って崎山へ。崎山地区は鬼岳山麓と日本海に面し素晴らしい景観だ。そこで葉たばこの栽培が行われている。畑は防風のためネットや生垣、石垣で囲まれている。福江島を一周しようとしたが、あまりの強風とたぶんアップダウンも多いだろうと思い、早々にさんさ富江キャンプ場で今日の走りを終わらせる。 走行距離34.77km。

 写真は鬼岳と葉たばこの畑、海に面した葉たばこ畑、キャンプ場前の海岸

2009年05月28日

にほんの里100選ツーリング44 ▽湯崎・佐賀県白石町(87)▽加部島・佐賀県唐津市(86)

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●福江港(長崎県)→長崎港→道の駅太良(佐賀県)→湯崎(佐賀県白石町)→加部島(佐賀県唐津市)

▽湯崎・佐賀県白石町(87)
▽加部島・佐賀県唐津市(86)
 5月29日 朝になっても昨日からの強い風が止まない。イライラするほど強い風だ。島一周をあきらめ、朝一番の7時40分のフェリーで福江港から長崎港へ。長崎港へは強風のため15分遅れ、11時55分入港。強風のためフェリーの運航にも影響がでたようだ。食事をして午後から走り出したのでは、長崎から佐賀県白石町まではその日のうちにつきそうにない。行けるところまで行って泊まることにする。午後6時道の駅太良(たいら)、宿がある鹿島まで走ろうか迷ったが風も強いのでここに泊まることにする。走行距離80.78km。
 5月30日 国道207号を走っていると縫ノ池4kmの看板がでている。このあと案内板にそって走り、縫ノ池の近くまでくると、民家の庭から「どこから来たの」と声がかかる。「東京から。このあたりがにほんの里100選に選ばれたのをご存知ですか。縫ノ池保存会のようなものはありますか」と尋ねると、「知っていますよ。こちらがこの地区の縫ノ池保存会の会長です。」という。声をかけてくれた方が保存会の会長さんとは、素晴らしい人に出会ったものだ。二人とも栗山さんで親戚同士だという。「縫ノ池はすぐ近くですから一緒に行きましょう」といわれ、歩いて行く。お二人の話だと、縫ノ池の湧き水は昭和33年に一度干上がった。農業用水確保のため150本の深井戸を掘り、年間1千トンの大量の地下水を汲み上げたことが原因で、家が傾いたり、戸が閉まらなくなるなどの被害がでた。そこで地下水の汲み上げを年間300トンに減らしたところ、平成13年4月頃から、また清水がで始め、水質検査を行ったところ、飲料水に適合という結果がでた。湧き水の復活で、地域の人たちはもちろん、近隣からも湧水汲みの人が絶えないという。ポリタンクをもって湧水汲みにクルマでやって来た人がいたので聞いてみると、「この水でお茶やコーヒーを飲むと、他の水は飲めない。」という。次に加部島へ向かう。素晴らしい景観の呼子大橋を渡って加部島へ入ると、手入れのよく行きとどいた畑が竹や生垣で囲われている。今日は風が弱いが、普段は相当風が強いのだろうと想像することができる。今日は朝のうち晴れていたのに10時30分頃から曇、素晴らしい景観の島なのに残念に思っていると、島の先端の加部島野営場に着いてテントを張っているとまた晴れてきた。海がとても綺麗でいつまでみていても飽きない。酒もうまい。明日の景色が楽しみだ。走行距離102.92m。

 写真は縫ノ池(湯崎)、加部島の畑を囲う竹、竹と生垣に囲まれた畑、野営場の夕日。

2009年05月30日

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