サイクル旅日記
ふれあい、自転車の旅
にほんの里100選めぐり日本一周へ

にほんの里100選ツーリング88 

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●江島港→女川港→岩沼市(宮城県)
●岩沼市

 7日、江島港—女川(おながわ)港—岩沼市(宮城県)
 昨日、台風がくると船がすぐ欠航するので、なるべく早く島から戻ったほうが言われていたので、江島港から朝一番の7時36分の定期船で女川港へ。女川港から国道398号、45号、4号で猪苗代湖を目指す。途中、松尾芭焦が奥の細道を歩いたとき立ち寄った松島で昼食。今日の松島は曇空のためあまり展望はよくない。このあと江島と次の目的地猪苗代湖のほぼ中間にあたる岩沼市まで走り泊まることにする。岩沼は芭焦が立ち寄った竹駒神社のあるところだ。竹駒神社は日本三大稲荷のひとつでスケールが大きい。竹駒神社参拝の後、旅館を紹介してもらおうと岩沼駅の旅行案内へ行ったが、対応が悪く、仙台とか大きな町の旅館以外はわからないという。駅がある町のことがわからないとは、さすが天下のJRだ。しかたがないので駅前に停まっているタクシーの運転手さんに尋ねて、旅館を紹介してもらい泊まることにする。台風が来ているということから、どこでも泊まれるように、弁当などを買いこんで> いたので素泊まりとしたが、食事の時けんちん汁やコーヒーなどのサービスがある。イイ旅館に泊まれてラッキーだ。走行距離88、73km。

 8日、岩沼市で連泊
 昨夜から雨が降り出し、今朝も降っている。ただ台風の様な雨ではない。テレビをみていると、この地区はこれから台風がくるようなので、早々と連泊とする。旅館にもう一泊お願いすると、台風が来ているようだからネといって、昼の弁当がサービスされる。雨が降ったりやんだりの一日。洗濯をしたり、丹念に自転車をみがいたり、テレビをみながら酒を飲んで過ごす。テレビをみていると、これまで走ってきたところや、これから走るところに被害が出ているようで心が痛む。昨日走った女川や石巻では船が欠航したり、道路が交通止になっているようだ。ここ岩沼市は弱い雨が降ったりやんだりで、テレビの報道の様な実感はない。
 風呂に入ると旅館の息子と一緒になる。彼は、今中学3年、卓球で県大会にも出たスポーツマン。自転車の人ですかと聞かれたので、インターネットでにほんの里100選をみるようにと言っておく。夕食でまた一緒になると、インターネットを見たよと言ってくる。食事も家庭料理のようでとても美味しいし、楽しいひとときを過ごすことができた。

 写真は女川港から江島港へ渡る定期船。荷物が重いので、自転車から全ての荷物をおろしてから、自転車を積み込む。
 写真は松島、竹駒神社。

2009年10月08日

にほんの里100選ツーリング89 ▽猪苗代湖・福島県猪苗代町(14)

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●岩沼市(宮城県)→本宮市(福島県)
●本宮市→猪苗代湖(福島県猪苗代町)→白河市(福島県)

▽猪苗代湖・福島県猪苗代町(14)
 9日、岩沼市—本宮市(福島県)
 旅館をスタートしようとするとスポーツドリンクのサービス。旅館の奥さんの心使いがとても嬉しい。機会があればもう一度泊まりたい。休養もとったし、自転車もチェーンなど細かいところは歯ブラシで汚れを落とし、オイルをくれてあるので走りが軽い。それもつかの間、白石市からは台風が過ぎたというのに風が強くなる。横風を受けるとハンドルをとられるような強い風だ。国道4号は大型トラックが多く危険だ。ふだんは歩道を走ることはめったにないのだが、歩道を走って危険を回避する。結局朝早くスタートしたにも関わらず、風に悩まされ、猪苗代湖に到着できず、本宮市に泊まることにする。雨にも負け風にも負けた2日間だ。

 10日、本宮市—猪苗代湖(福島県猪苗代町)—白河市(福島県)
 朝から天気がよく、泊まったビジネスホテルの窓から磐梯山が見える。県道355号、8号、国道49号で猪苗代湖へ。朝ホテルから見えた磐梯山が、猪苗代湖に着くと頂上付近には雲がかかっている。しばらく雲がきれるのを待って、雲がきれたタイミングで写真を撮る。磐梯山の裾野には、黄金色の稲穂の畑が広がっている。見た限りでは今回の台風の被害は少ないようだ。猪苗代湖のあとは、次の目的地持方(茨城県常陸太田市)を目指し、県道9号、6号から国道294号へ。294号に入ると黒い雲が広がりはじめ、天栄村(福島県)あたりで激しいにわか雨が降り出す。民家の車庫で雨宿りをさせていただく。10分ほどで雨がやみ、太陽が射してくる。なんという天気だ。道路が濡れ、クルマのはねあげるしぶきがひどい。里で出会った人はみな親切だったのに、クルマはどうして不親切なのだ。自転車に配慮して徐行してくれたクルマはたったの1台だけ。あとは全く自転車に対する配慮がない。日本は戦後経済優先で走ってきたことが影響しているのだろうか。残念なことだ。話が脱線したが、白河市に入って走行距離も90km近くなったので、この町に泊まることにする。走行距離90、37km。

 写真は猪苗代湖と磐梯山、猪苗代湖と少し雲がきれ頂上まで見える磐梯山。

2009年10月10日

にほんの里100選ツーリング90 ▽持方・茨城県常陸太田市(16)

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●白河市(福島県)→持方(茨城県常陸太田市)→大子広域公園キャンプ場(茨城県大子町)

▽持方・茨城県常陸太田市(16)
 白河市—持方(茨城県常陸太田市)—大子(だいご)広域公園キャンプ場(茨城県大子町)
 国道349号、県道195号、33号、国道461号で袋田駅へ。常陸太田市産業部水府産業観光課の関さんから紹介された、にほんの里100選の取材に応じられた区長の須賀川さんに昨夜電話し、袋田駅でお会いすることになっていた。袋田駅から電話すると、トラックで駆け付けてくれ、自転車を積んで案内してくれる。持方には、にほんの里100選に選ばれたことを記念して石でつくられた記念碑が建てられている。なんと市の予算で建てられたという。これまで全国のにほんの里を走ってきたが、こんな立派な記念碑ははじめてだ。持方を案内してくれながらの須賀川さんの説明では、持方の集落は、現在11戸31人。肉用和牛の飼育が中心。コンニャクの加工所を自治会で建設、販売も好調で、婦人部の人たちが共同作業を楽しんでいる。かぼちゃも高い評価を得たため、水府振興公社と提携して生産活動を行っている。昔からの共同作業が今も引き継がれ、和牛飼育の堆肥を農地に還元する循環型農業、また森づくり事業を展開するなど、小さな小さな集落が、農政問題や環境対策の一端を担っているという。持方のあと、須賀川さんに紹介されたキャンプ場へ。このキャンプ場内には有料だが温泉がある。最高! 走行距離88、43km。

 写真はにほんの里100選の記念碑、記念碑拡大版、持方の集落。

2009年10月11日

にほんの里100選ツーリング91 ▽西下ケ橋・栃木県宇都宮市(19)

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●大子町(茨城県)→西下ケ橋(栃木県宇都宮市)→茂木町(栃木県)

▽西下ケ橋・栃木県宇都宮市(19)
 大子町—西下ケ橋(栃木県宇都宮市)—茂木町(栃木県)
 キャンプ場で朝、寒さで目が覚める。茂木の旅館の奥さんの話では、今期一番の冷え込みだったという。国道461号、293号、県道125号で西下ケ橋へ。集落は大谷石が塀や蔵などに使用され、用水が流れ、落ち着いた雰囲気だ。大谷石のいろんな蔵が特に目に着く。自宅の庭で作業をしていた女性に話かけてみる。黒崎さんといい、にほんの里100選の話をし、その里を自転車で走っているというと、自転車で下ケ橋用水や彼女のいうドジョウ水路を案内してくれる。ドジョウ水路では、子供たちがメダカやドジョウをとっている。彼女の話では、川にはヤマメやドジョウなどがいる。集落の人や行政が協力して保全に取り組んでいるという。西下ケ橋のあと、県道125、69号、国道123号で茂木町へ。日没がせまってきたのでキャンプ場へは行かず、駅近くの旅館に泊まることにする。今の時期は遅くとも午後4時30分ごろまでにキャンプ場に着かないと、暗くなってテントの設営などが厳しい。日没が早く行動時間も短くなってきた。走行距離95、3km。

 写真は西下ケ橋の集落を流れる用水と大谷石の塀、黒崎さんのご自宅、西下ケ橋用水、ドジョウ水路。

2009年10月12日

にほんの里100選ツーリング92 ▽茂木町北部地区・栃木県(18)▽八郷・茨城県石岡市(17)

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●茂木駅前(栃木県)→茂木町北部地区→八郷(茨城県石岡市)→土浦市(茨城県)

▽茂木町北部地区・栃木県(18)
▽八郷・茨城県石岡市(17)
 茂木駅前—茂木町北部地区—八郷(茨城県石岡市)—土浦市(茨城県)
 昨日の冷え込みと一転して暑い。半袖シャツ、短パンで茂木町北部地区を走る。小規模ながら手入れのよく行き届いた棚田が目につく。丘陵状の里山に色づきはじめた雑木林と取り入れの終わった棚田。取り入れ前の状況が見られなかったのが少し残念。
 つづいて国道123号、県道286号、257号、64号で八郷へ。筑波山麓に茅葺の民家が点在する。この地区の茅葺民家の軒先と棟のおさめ方は、技巧的で装飾的な特徴が際立っている。茅葺民家は現在も居宅として使用されている。八郷で泊まろうか迷ったが、県道64号、150号、199号で次の目的地印西市結縁寺を目指し、日没となったところで泊まることにする。土浦市で日没となったので駅近くの旅館に泊まる。走行距離97、09km。

 写真は茂木町大帷子(おおかたびら)の棚田、大帷子の棚田、八郷大増の茅葺き民家、八郷小山田地区の茅葺き民家、八郷上青柳地区の茅葺き民家。

2009年10月13日

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