サイクル旅日記
ふれあい、自転車の旅
にほんの里100選めぐり日本一周へ

にほんの里100選ツーリング30 ▽米川東部地区・山口県下松市(74)▽徳地串・山口市(75)

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●光市→米川東部地区(山口県下松市)→徳地串(山口市)→防府駅(山口県防府市)

▽米川東部地区・山口県下松市(74)
▽徳地串・山口市(75)
 虹が浜海岸キャンプ場から下松市米川東部地区へ。米川東部地区の滝の口の集落で除草作業をしている人に声をかける。フジムラさんという。例によって自転車で東京から来たというと、それではせっかくだからと言って、案内してくれる。ドンコは写真の奥、この集落に流れる小川にいる。末武川では川の砂を掘って、蛍の幼虫を探して見せてくれる。蛍の養殖は小学生がやっている。ダムができてから、魚の種類も数も大分少なくなったという。後山では、ナイトウさんという方が、この集落は7戸だが、散在しているので、連絡には地区の入口に交流ボストを設置して、高齢者の安全確認や地域の絆を強めていると説明してくれる。とおりがかった温見(ぬくみ)、道谷、大藤谷では、道端の大師の清掃や献花が行われている。米川東部地区には、商店が全くない。持ってきたパンを食べ、午後からは山口市徳地串に向かう。
 串では串交流センターへ行ってみる。休館日だ。帰ろうとすると中から声をかけられた。センター長の山本美知子さん。にほんの100里選に選ばれたところを訪ねていると言うと、この地区は高齢化率が50バーセントを越えており、一人暮らしの高齢者等に声を掛け合う等、地域福祉の面で選ばれたという。ボランティア活動の会長から直接話を聞いてみてはと言い、電話でセンターによんでくれる。ゆたかな串を育てる会会長でにほんの里100選に応募した山本彰治さん。会長は、初めに藤本さんですか、森林文化協会のホームページで藤本さんの旅日記を読んでいますという。嬉しい初対面の挨拶を受ける。会長は海上自衛隊で潜水艦に乗っていたが、定年後の平成8年から地域でボランティア活動に携わっているという。会長の説明によると、育てる会の委員は44人、地区の戸数202戸、人口439人、65歳以上52、4%、75歳以上の一人暮らし34人。この地区は昔から人情の厚いところで、行政の手の届かないところ、隙間をボランティア活動によって補っている。今回にほんの里100選に選ばれたことで、市長や議員がここにきてくれたり、ボランティアの人たちの大きな励みとなっているという。もっとゆっくりお話を聞きたかったがすでに午後4時30分。串に泊まるところはない。防府(ほうふ)市まで行かないと泊まるところがない。防府まではクルマで40分。自転車では暗くなってしまいそうなので、道順を教えてもらい失礼させていただく。ノンストップで走り、防府駅に午後6時前に到着。駅前のビジネスホテルに宿泊。いよいよ明日は九州目指して走る。走行距離87、59km。

 写真は米川東部地区滝の口、蛍が飛ぶ末武川、道谷の大師、串の集落、串交流センター。

2009年05月06日

にほんの里100選ツーリング31 ▽皿山・大分県日田市(93)

32-1

●防府駅→下関(山口県)→門司(福岡県)→小倉駅(福岡県)→日田市皿山(大分県)→岩屋キャンプ場 

▽皿山・大分県日田市(93)
 昨日は、防府から国道2号、9号を走って下関へ、下関から海底人道トンネルを通って門司へ、門司から国道3号で福岡県小倉へ。ひたすら走って小倉駅近くの旅館に宿泊。
 今日は、小倉から大分県日田市小鹿田へ。小鹿田までのルートは3とおりある。国道3号で福岡回り、国道10号で中津回り、国道322号で真南へ向かうルートだ。国道10号の中津回りが、距離は長いが、上りが少ないようだ。このルートで行こうと走り出したが、走っているうちになんとなく気が変わって、最短ルートの322号回りに。途中の国道500号7、5 キロが全て上り、必死に走って、国道211号に入ると下り、国道211号は正に陶器街道、多くの窯元が並んでいる。寄ってみたい気持もあったが、快適な下りなので走り優先とする。小鹿田近くの岩屋キャンプ場で荷物を置いて小鹿田へ向かおうと、管理人に道を尋ねると、小鹿田は自転車では大変だよ。例によって、どこから来たの。東京から、のやりとりの後、管理人がクルマで送ってくれることに。そして窯元巡りが済んだらまた迎えに来てくれるという。本当にありがたい。小鹿田ではろくろを回して作業中の坂本一雄さんに話をうかがう。手を休めて説明してくれる。小鹿田は10軒の窯元が家族で300年にわたり窯を守り続けている。弟子をとるというようなことはせず、男子がいない場合は養子をとって代々継承し続けている。陶土完成までの工程は、全て手仕事のみで行っている。土を10日間程乾燥、さらに2週間程かけてししおどしの原理の唐臼でつきあげる。水槽に入れ、撹拌、ゴミや砂を取り除き、沈殿した泥土で水槽がいっぱいになるまで繰り返す。水分のみ下に浸透し落ちるように工夫された「おろ」と呼ばれる水抜き台に移し、手ですくえる位になるまで水分を抜く。乾燥用の素焼鉢や素焼窯に移し、成形に適した硬さになるまで放置する。ここまで約1ケ月かかる。ひと窯分の陶土を用意するには2ケ月かかる。坂本さんの説明をうかがって、永い歴史と伝統を守りながら、じっくりと手仕事に取り組む姿勢に、代々継承し続けるのは技だけではなく小鹿田の心だと思った。走行距離72、32km。

 写真は海底人道トンネルの門司側、陶器の天日干し、共同窯、唐臼、陶土攪拌作業。

2009年05月08日

にほんの里100選ツーリング32 ▽星野村・福岡県(85)

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●岩屋キャンプ場→浮羽市(福岡県)→星野村(福岡県)→三日月の滝公園キャンプ場

▽星野村・福岡県(85)
 岩屋キャンプ場から県道52号で福岡県星野村へ。浮羽市からは延々と12キロの上り、休みながらゆっくりと上る。星野村の棚田はまだこれから田植えの準備に取り掛かるのだろうか、雑草がおいしげっているところが多い。残念ながら期待はずれだ。一方茶畑はきれいに手入れされている。星野村へ着いたのがちょうど昼時、畑に全く人がいない。商店もしまっているところが多い。やっと一軒食料品を売っている店があったので弁当を買う。もちろん食堂で開いているところはない。そのようなわけで、星野村へ泊まる予定を変更し、別府方面を目指し、キャンプ場があったら泊まることにする。なかなかキャンプ場が見つからない。やっと国道号210号線に三日月の滝公園キャンプ場が見つかった。ここは日帰り温泉、宿泊棟、レストラン、ゴルフ場、キャンプ場を経営していて、温泉は何回でも入ることができる。結局着いたときと寝る前に2度入る。温泉に2度入って少し疲れがでたような感じだ。受付から連絡がいったのだろうか、代表取締役から、東京から自転車できたのですか。ごゆっくりしていてくださいと歓迎の挨拶を受ける。なんだか今日は里の話より、キャンプ場の話が中心となり、申し訳ありません。走行距離107、76km。

 写真は星野村の棚田、茶畑、棚田。

2009年05月09日

にほんの里100選ツーリング33 ▽阿蘇のカルデラ・熊本県阿蘇市(91)

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●三日月の滝温泉キャンプ場(日田市)→鉄輪温泉(別府市)→阿蘇(熊本県)→湯布院→鉄輪温泉

▽阿蘇のカルデラ・熊本県阿蘇市(91)
 昨日は、一昨年北海道の羅臼で出会い、昨年別府温泉の近くの志高湖キャンプ場で再会したMさんが、別府温泉近くの鉄輪(かんなわ)温泉に家を借りているので寄ってくれと言われ、鉄輪温泉を訪ねることにする。彼は夏は北海道、秋から翌年の春まで鉄輪温泉でバイト生活を送っている気ままな男で、どういうわけか私と気が合うのだ。多分お互い風来坊のようなことをやっているからだろう。大分県日田市三日月の滝温泉キャンプ場から由布岳を巻くように走っていると、山開きのイベントが行われている。立ち寄ってみると豚汁が振る舞われており、いただくことにする。鉄輪温泉に着くと、mさんが出迎えてくれ、藤本さんがよければ何日でも泊まっていってイイヨと言われ、泊めてもらうことにする。
 今日は、阿蘇に行くというと、それではクルマで一緒に行こうと言われ、クルマで行く。天気もよく、阿蘇の火山活動の状況も安全で火口まで行くことができた。mさんの話だとこんなに天気がよく火口まで行くことができたのは運がいいのだという。帰りは湯布院の湯の坪温泉に入ってみる。昼時で誰も入っていない。昼間からのんびり温泉に入って最高の気分だ。走行距離56.54km。

 写真は由布岳の山開き、阿蘇山の火口、遠景。

2009年05月11日

にほんの里100選ツーリング34 ▽大越・大分県佐伯市(94)

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●鉄輪温泉→大越(大分県佐伯市)→直川憩いの森公園キャンプ場

▽大越・大分県佐伯市(94)
 昨日は鉄輪温泉に連泊。
 今日は、鉄輪温泉から昨日電話しておいた佐伯市観光課を訪ねる。観光課へ行くと、藤本さんですか、遠いところをよくいらっしゃいました。ありがとうございます。と副主幹の岩崎さんから挨拶を受ける。とても感じが良く、気持がなごむ。そして岩崎さんと係長の福嶋さんが地図で詳しく説明してくれる。いただいた地図を頼りに大越に行く。民家の塀に自転車をたてかけ棚田を見ていると声をかけらる。にほんの里に選ばれたのはこのあたりですかと尋ねると。そうです。私は大越棚田を守る会会長の黒木隆典です。にほんの里100選に私が応募したという。またしても偶然にこのような方と出会うとは、本当に運が良い。黒木さんは大分県庁を定年退職され、現在は耕作放棄地の再生のため、地区住民総出で水路の修復を行ったり、都市住民との交流、牛の飼育に取り組んでいる。にほんの里100選には何千件も応募があったので選ばれるとは思っていなかった。せっかく選ばれたので、今年の春は、佐伯市内の子供たちのウォーキングイベントを行った。今は記念植樹を考えている。大越の棚田は12ヘクタール、戸数27戸、人口68人、平均年齢も68歳くらいの年寄りばかりだという。東京から全国のにほんの里100選に選ばれたところを自転車で訪ねるている。森林文化協会のホームページに私のことがのっている。大越のこともそのうちのりますからみてください。今日はここのキャンプ場に泊まろうと思っていますと言うと、ウチに泊まってもらえばいいのだけれど、家内が出かけていて帰りが遅いので、おかまいできないので、知り合いのところで泊めてもらおうといって電話をかけてくれる。残念ながらご主人が出かけていて話がつかなかったという。ここのキャンプ場はなにもない。直川のキャンプ場には隣に鉱泉があるので、そこに泊まったほうが良いとすすめられ、佐伯市直川憩いの森公園キャンプ場に泊まる。走行距離103、99km。写真は大越の棚田。

2009年05月13日

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