サイクル旅日記
ふれあい、自転車の旅
にほんの里100選めぐり日本一周へ

にほんの里100選ツーリング93 ▽結縁寺・千葉県印西市(24)

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●土浦市(茨城県)→結縁寺(千葉県印西市)→木更津市(千葉県)

▽結縁寺・千葉県印西市(24)
 土浦市—結縁寺(けちえんじ、千葉県印西市)—木更津市
 昨日から泊まった旅館では、素泊にも関わらず朝食のサービス。スタートしようと自転車に荷物を取り付けていると、奥さんが手を添えて手伝ってくれる。さらに疲れたら食べて、とチョコレートをいただく。いい旅館に泊まってとても気分がいい。土浦市からは、国道48号、4号で結縁寺へ。千葉ニュータウンのすぐ近く。こんなところに谷津地域があるのかと思う。幹線道路から少し奥に入ると、この地区の中心なのだろうか、結縁寺という寺がある。寺の前には溜池があり、地区の人が保全に努めているようだ。開発が進むなか田や畦、雑木林も残されている。結縁寺からは国道を避け、県道を選んで走る。千葉市稲毛区に入ると雨が降り出す。今日は千葉市内に泊まろうかなと雨宿りをしていると、40分ほどで雨がやみ、少し太陽がさしてくる。木更津市ぐらいを目指すことにする。本千葉駅近くまでは県道を選んで走ってきたが、ここから先は国道16号で木更津に向かい、市内の旅館に泊まる。走行距離114、75km。

 写真は結縁寺、結縁寺の前の溜池、結縁寺の田と林。

2009年10月14日

にほんの里100選ツーリング94 ▽平久里下・千葉県南房総市(25)

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●木更津市小浜→平久里下(千葉県南房総市)→多田良海岸キャンプ場(千葉県南房総市富浦)

▽平久里下・千葉県南房総市(25)
 木更津市小浜—平久里市(へぐりしも、千葉県南房総市)
 木更津から国道127号、県道89号、88号で平久里下へ。ここでは共有林をみることが目的だが、丘陵地はあるがどこに共有林があるのかは全くわからない。県道88号を走っていると座間材木店という材木店があった。材木店であればわかるかもしれないと思い、にほんの里100選に選ばれた共有林について尋ねると、座間さんは朝日新聞の取材にも立ち会ったひとりだという。偶然見つけて入った材木店でいい人に出会った。座間さんからは区長の若林さんから話を聞くようにすすめられ、近くの若林さん宅を訪ねる。若林さんの話では、平久里下は149世帯。74ヘクタールの共有林がある。年2回間伐や林道の草刈を行う。80年代までは木材が売れ、消防車を買ったりしたが、次第に輸入材に押され売れなくなり、ゴルフ場にする計画も浮上した。それでも先人が守ってきたものだからと共有林を守って今日に至っている。こんな話をうかがっているところへ座間さんが現れ、現場をトラックで案内してくれることに。はじめに茅葺き屋根の民家へ。茅葺き屋根の民家の整備はNPO法人千葉自然学校が行う事業のひとつで、これから屋根の吹き替えを行うところだという。つづいて共有林へ。かなりきつい傾斜の共有林で、作業が大変なことが想像できる。座間さんの案内がなければ、共有林がどこにあるかはわからなかっただろう。案内に感謝する。クルマのなかでの座間さんの話では、共有林の所有者は149人だが、高齢化が進み、現在作業に参加できる人は30〜40人になってしまった。行政も、にほんの里100選に選ばれたことから、平久里下を散策できるハイキングコースにすることを検討しているようだという。平久里下からは、にほんの里100選ツーリングの締め括りは、キャンプがふさわしいと思い、県道185号、国道127号で富浦の多田良海岸キャンプ場に泊まることにする。走行距離66、03km。

 写真は平久里下の茅葺民家、平久里下の共有林。

2009年10月15日

にほんの里100選ツーリング95 〜自宅(東京都立川市)

●富浦(千葉県南房総市)→金谷港(千葉県南房総市)→久里浜港(神奈川県横須賀市)→自宅(東京都立川市)

 富浦—金谷港(千葉県南房総市)—久里浜港(神奈川県横須賀市)—自宅(東京都立川市)
 富浦から国道127号で金谷港へ。金谷港からフェリーで久里浜港へ。久里浜から自宅までは、国道16号が最短距離だが、大型トラックの交通量が多いこと。このツーリングの締めくくりは、自分のポリシーでもある、国道よりも地方道を走ること。それは、国道よりも地方道のほうが、昔の面影が残っていたり、雰囲気があるからだ。このため神奈川県逗子市、鎌倉市、横浜市、川崎市、東京都町田市、多摩市、府中市、国立市、立川市の地方道を選んで自宅へ。走行距離100.03km。

 通算166日に及ぶ熟年自転車ひとり旅「にほんの里ツーリング」も、走り終わってみればアッという間のことだった。つらいことなどひとつもない。受けたことは親切。学んだことは感謝。自転車ならではの出会いがいっぱいあった。機会があれば、みんなのおかげでできた体験を伝えていきたい。こんな熟年自転車族がいるのかと思っていただければそれでいい。このことがお世話になったみなさんへの恩返しになると思う。
 終わりに、行く先々でお世話になったみなさん。このツーリングのきっかけを作ってくれた朝日新聞社立川支局記者の石川幸夫さんとシルクロード雑学大学代表の長澤法隆さん、サイクル旅日記を掲載していただいたり、資料を送っていただいた森林文化協会のみなさん、しっかりと自転車の整備とアドバイスをしていただいたサイクルショップPIT TSURUOKAさん、激励のメールを送っていただいた中高年の元気のでるページ代表の村上芳信さん、そしてなによりも心配をかけた妻に心から感謝を捧げる。ありがとうございました。

 なお、このツーリングについてのお問い合わせは、hbfujimoto@jcom.zaq.ne.jp へ。
  藤本 完

2009年10月16日

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