やんばるの森(やんばるのもり)沖縄県

亜熱帯の森に希少生物

ヤンバルクイナなど希少生物の宝庫。村民の20%が1次産業に従事し、生態系や潮の干満などを生かした伝統的文化・行事が残る。

  • 交通:那覇空港から車で120分/沖縄道許田ICから車で60分/那覇空港からバスで名護バスターミナル乗換え160分
  • 食事:レストランくいな 0980-41-5555/笑味の店(長寿膳)0980-44-3220
  • 直売:道の駅 ゆいゆい国頭「国頭村観光物産センター」0980-41-5555
  • 宿問い合わせ:国頭村商工会 0980-41-5116
  • 関連ウェブサイト:国頭村商工会

※ 交通アクセスや店舗情報などは、お出かけ前にご確認ください。

※ 車ナビは、里を訪れる際の目標ポイントを数値化したマップコードで、()内が施設名や地点です。地図では★で示しました。カーナビのマップコード検索で利用できます。

99. やんばるの森

2014年04月09日

ガイド にほんの里100選4 グリーンパワー2014年4月号から

固有種を育む 亜熱帯の森と里
 

 沖縄本島では国頭村(くにがみそん)、大宜味村(おおぎみそん)、東村(ひがしそん)の北部地域を山原(やんばる)と呼ぶ。この地域の森林が「やんばるの森」だ。森を代表する木はスダジイ。地元でイタジイと言う。明るい林縁には木性シダのヒカゲヘゴが生え、林床にはたくさんのシダ類やクワズイモ。いかにも亜熱帯という感じの照葉樹林だ。

林縁のヒカゲヘゴ。新芽は食用にもされる。後ろは照葉樹林

 

 森にはノグチゲラをはじめ多くの固有種が暮らす。その名を一躍有名にしたのは、1981 年に発見されたヤンバルクイナだろう。マングース駆除や交通事故対策などの保護活動が続けられている。国頭村比地(ひじ)地区にある環境省「やんばる野生生物保護センター」は、森の自然の情報発信も担う。
 

 やんばるの森は、広大な米軍訓練場があることでも有名だ。国頭村安波(あは)地区の一部が1998 年に返還され、「やんばる学びの森」ができた。「これも固有種。ヤンバルクイナの好物なんですよ」。森で見つけたヤンバルマイマイの殻に目を見張る。生き物の進化に果たした森の重要さを教わった。
 

▲  ▲  ▲

森で見つけたヤンバルマイマイの殻


 

 でも、やんばるの森は手付かずの原始林ではない。用材の供給地として伐採され、薪炭や竹材が生産された。国頭村の一番北の奥(おく)地区を歩くと、そんな里山としての森が垣間見える。民具資料館にあった戦後の写真には、山腹が階段状に開墾され、疎林が広がる集落の裏山が写っていた。
 

 その裏山も今は照葉樹林が再生し、ヤンバルクイナが棲(す)んでいる。人々はそこに「奥の細道」という自然観察路をつくり、山裾に宿泊棟を建てた。森の環境を生かして、集落の活路を見いだす取り組みだ。3 月に早くも茶摘みが始まる茶の栽培にも力を入れる。茶畑に敷くススキの草地が維持されているのも、見逃せない里山風景だ。
 

 スダジイの花が咲き、茶の緑が萌える春。夜になると、繁殖期を迎えたヤンバルクイナの声が森にこだまする。
 

(グリーンパワー2014年4月号から転載)

2013年04月18日

ヤンバルクイナの写真をアップした

 
サイクル旅日記の藤本さんからメールが届きました。沖縄のツーリングでヤンバルクイナの写真を撮ったそうです。本文と写真をアップします。(森林文化協会)
 
にほんの里100選でお世話になりましたサイクル旅日記の藤本です。
大変ご無沙汰しております。
沖縄自転車ツーリングの途中、4月13日国頭村で絶滅が危惧されているヤンバルクイナを見ることができました。
そして写真撮影もできました。
初めて使用したカメラなので、うまく撮れませんでしたが ご覧ください。
 
 

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